「出張特定整備」解禁へ 新たな制度が2025年6月に施行予定

作成日: 2025年2月4日

これまで、出張整備の業務はバッテリーやオイル、タイヤの交換などに限定されており、 特定整備は必ず事業場で行う必要がありました。しかし、2025年6月施行予定の訪問特 定整備の制度化により、一定の要件を満たせば訪問による特定整備が可能になる見込みです。

これにより、整備事業者が顧客の自宅など訪問先でできる整備の範囲が広がり、車を整備工場に持ち込む手間を省きたいという顧客ニーズに、より一層応えられるようになります。

出張整備とは?

出張整備とは、自動車整備事業者が顧客の事業場や自宅を訪れて車両の整備を行うサービスのことです。

何で出張整備が必要なの?

過疎地や高齢化の進行

特に中山間地域や高齢者が多い地域では、整備工場に車両を持ち込むことが困難な場合が 増えています。移動が不便なため、自宅や指定の場所で整備を受けられるサービスの需要 が高まっています。

業務の効率化とニーズへの対応

多くの車両を保有する運送事業者やレンタカー・リース業者は、整備工場に車両を持ち込 むことなく特定整備を受けたいと考えています。出張整備はこれに応える方法として、効率的に対応できる可能性があります。

今回定められる訪問特定整備の種類

今回定められる、事業場以外の場所において行うことができる特定整備の種類は、訪問特定整備、限定訪問特定整備の2種類です。

1.訪問特定整備

一定の期間に限り、規則第57条第1号から第5号までに掲げる基準を満たす設備を設置した場所において特定整備(法第94条の5第1項の「整備」に該当するものを除く。)を行うこと

2.限定訪問特定整備

安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全を図ることのできる場所において特定整備のうち次に掲げるもの(法第48条第2項の規定において読み替えて準用する法第47条の2第3項の「整備」又は法第94条の5第1項の「整備」に該当するものを除く。)を行うこと

①普通自動車、小型自動車又は軽自動車の制動装置のうちブレーキキャリパを取り外して行うブレーキパッド(事故、故障等により摩耗又は損傷したものに限る。)の交換
②普通自動車、小型自動車又は軽自動車のオルタネータ又はスターターモーターの交換の際に必要となる原動機のうちエンジンマウント、動力伝達装置のうちドライブ・シャフト(ナックルとの連結部に限る。)、走行装置のうちフロント・アスクル(ロアアームとナックルの連結部に限る。)又はかじ取り装置のうちタイロッドエンド(ナックルとの連結部に限る。)若しくはステアリングシャフト(後輪駆動車であってラック・ピニオン式のステアリングギヤ構造を備える自動車におけるステアリングシャフトのうちギヤ・ボックスとの連結部に限る。)の取り外し
③大型特殊自動車のうちショベル・ローダ、タイヤ・ドーザ、ホイール・クレーン、グレーダ、ロード・スタビライザ、アスファルト・フィニッシャ、タイヤ・ローラ又はロード・ローラのかじ取り装置のうちステアリング用油圧ホース(当該ホースの交換後に当該ホースに混入した空気を取り除くための作業が不要であるものに限る。)の交換

訪問特定整備、限定訪問特定整備に従事する者の要件について

1.訪問特定整備等管理者

整備主任者のうち少なくとも一人(適切に実施するために必要な教育を受けた者に限る。以下「訪問特定整備等管理者」という。)に訪問特定整備等に関する事項を統括管理させなければならない。

2.訪問特定整備士

訪問特定整備等に従事できる者は、次に掲げる要件を全て満たす者(以下「訪問特定整備士」という。)とする。
①一級又は二級の自動車整備士の技能検定に合格していること
②3年以上の特定整備の実務経験を有すること
③下記(4)の教育を受けたこと
④上記(2)③の事項が運輸支局長等に届け出られていること

・ただし、三級の自動車整備士の技能検定に合格し、上記②~④の要件を満たす者(以下「準訪問特定整備士」という。)は、次のいずれかの場合に限り、訪問特定整備等に従事できるものとする。
(ア)同行する訪問特定整備士の指示の下に、訪問特定整備等に従事する場合
(イ)訪問特定整備等管理者が高度な管理手法により訪問特定整備等に関する事項を統括管理する場合
・加えて、自動車車体整備士又は自動車電気装置整備士の技能検定に合格し、上記②~④の要件を満たす者(以下「訪問車体・電気装置整備士」という。)は、訪問特定整備(電子制御装置整備(法第94条の5第1項の「整備」に該当するものを除く。)に限る。)に従事できるものとする。

必要な届出と記録

届け出

作業前日までに、運輸支局に必要事項を電子メールで届け出ること。

証票の表示

訪問整備を行う場所には、届け出たことを示す証票を掲示する必要があります。

料金の明示

訪問整備に関する料金(作業工賃、部品価格、旅費等)はウェブサイトで公開し、概算見積もりや作業前後の車両、交換部品の画像データなどを2年間保存しなければなりません。

新制度の施行日

2025年6月に施行予定

出張整備中でもすぐに整備履歴が見れる

スマホ・タブレッド・PC対応 スマホで車歴

外出先で整備履歴を確認

整備システムに登録した顧客・車両・整備履歴・売掛の情報などをすぐに確認できます!

顧客や部品商へ電話発信・SMS送信

整備システムに登録してある顧客にすぐ電話発信・SMS送信可能。
ログインだけで簡単に会社専用の電話帳にアクセスできます。

※電話発信・SMS送信はお手元のスマートフォンの電話機能を利用します。

Webシステムなので簡単アクセス

  • ソフトやアプリのインストール不要
  • タブレットやPCでも閲覧可能
  • 複数端末で同時に閲覧可能
  • 24時間365日閲覧可能

※整備システムは担当者によるインストールが必要

Webでエーミング対象車両を一発検索
自動車業界の役立つ情報を配信中 メルマガ会員登録はこちら
カテゴリ: 2025年 (1)