
急ぎの車検や点検で「部品の納期が…」と焦った経験はありませんか?
車両の種類や仕様が年々多様化するなか、必要な部品の手配に時間がかかる場面も見受けられるようになってきました。
そこで見直されているのが、整備工場が「常時在庫」として持っておくべき部品=常時部品の考え方です。
本記事では、整備の現場に役立つ「置き在庫」について、事例や実例を交えてご紹介します。
置き部品在庫(常時部品)とは
整備工場が常時備えておくべき部品、つまり「常時部品」とは、日常的な整備や点検で頻繁に使う部品や、緊急時の予備品を指します。例えば、オイルフィルター、ブレーキパッド、電球などです。これらの部品を常に在庫しておくことで、緊急時や急な修理にも対応でき、顧客満足度の向上や業務効率化につながります。
なぜ常時在庫があるといいのか?<メリット>
- 車検・点検の効率アップ : 必要な部品がすぐ手元にあるため、作業の待ち時間が減り、回転率が向上します。
- 緊急対応力の強化 :予期せぬ故障や追加作業にも即応でき、顧客の信頼獲得につながります。
- 発注・納期トラブルの回避 : 在庫切れによる作業中断や納期遅延を防げます。
- 顧客満足度が上がる:「すぐ対応してくれた」印象がリピートにつながります。
よくある不安と、その考え方
「在庫を持つのはコストがかかるのでは?」
そんな声もあります。たしかに、部品によっては在庫ロスが出る可能性もあります。
ですが、消耗頻度が高く、複数の車種で共通して使える部品に絞れば、そのリスクはかなり抑えられます。
- 「過去1年で3回以上使った部品」から始める
- 「複数メーカーに共通する品番」だけを選ぶ
- 「仕入れ単位が小さいもの」から試す
これらを意識するだけで、無理のない形での置き在庫化が可能です。
小さな積み重ねが、全体の効率につながります
たとえば、1台あたりの作業時間が30分短縮できれば、
これは、追加のリフト1基や人員を導入しなくても、実質的に作業枠を拡張できているということです。
小さな部品の在庫が、整備全体の生産性に直結してくるのです。
実際に取り組んでいる工場様の声
- 「納車予定がブレず、信頼感が高まった」
- 「前は急ぎの作業を断っていたけど、今は対応できることが多くなった」
- 「在庫といっても、棚1段分で十分回せている」
といった声も多く聞かれます。始めやすく、実感もしやすい工夫のひとつと言えます。
まとめ
- 常時部品=「よく使う部品を最小限在庫」する考え方
- コストや在庫スペースと相談しつつ、小さく始めてみるのがコツ
- 作業のスムーズさ、顧客対応力、工場全体の回転効率が上がる可能性大
部品商さんにご相談を
「うちの工場にも常備部品、あったほうが良さそうだな…」と感じた方は、ぜひ日頃お付き合いのある部品商さんにも一度ご相談を。
最近では、整備工場の常備品管理を支援する仕組みを持つ部品商さんもあります。
もし仕組みが無い部品商様の場合でも、部品商向け部品検索システムで実現できます。是非、部品商さんにご紹介ください。※本記事の内容は一般的な事例を元に構成されています。導入の際は現場環境に合わせてご検討ください。
